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財布製作~理想の財布ができるまで~

皮革袋物専門メーカーで財布の製作をしてみませんか?

「財布の製作を考えている」「革財布の製作に興味がある」

そんなあなたを株式会社長谷川製作所は応援いたします。

当コラムでは、財布の製作に役立つ情報や革についての知識をご紹介していきます。

財布はどのように製作すればいい?

財布製作といってもどこからはじめればいいんだろう?そんな方も多いはず。まずは、財布製作の流れをご紹介します。

・OEMでの製作がおすすめ

オリジナルで財布を製作される場合、はじめから手元に環境が整っていることは少ないですよね。その場合、デザインを自分で行い製造を外部に依頼するOEMという方法がおすすめです。コストも比較的低く、数も少なめから作れるので挑戦しやすいです。OEMについてはこちらのコラムでも解説しています。

・デザインの決定について

財布を製作するにはまず具体的なイメージが必要です。どんな人が、どんなシーンで使うのかを想像し、自分の作りたい財布の仕様を決定していきましょう。

・財布の形状

使う人、使うシーンによって最適な財布の形は変わってきます。コンパクトにしたいなら二つ折り財布や三つ折り財布、お札を多くきれいに入れたいなら長財布、小銭のみの使用ならコインケースなどがあります。現在はキャッシュレス化が進んでいるため、コンパクト財布やマネークリップなどの選択肢もあります。

・ファスナー、ボタンなどの装飾

財布の形だけでなく、留め具などの装飾も機能性に関わる重要な部分です。安定感のあるラウンドファスナータイプや空けやすく便利なL字型ファスナータイプ、手軽なスナップボタンタイプなど種類はさまざまです。留め具のないシンプルな仕様も人気があります。

・色や素材

財布の色や素材もイメージを作る上で大切になってきます。どんな色味にしたいのか、つや感や風合いはどのような感じが良いかなどイメージを決めていきましょう。

OEMで製作する場合はメーカーとの打ち合わせで具体的な仕様を最終決定していくことになります。

財布に欠かせない革素材

財布の素材として定番となっているのが革素材。実は革は旧石器時代から私たちの生活に寄り添ってきた素材で、その加工や仕上げもとても奥深いものなのです。以下では、財布に使われている革素材の作り方と代表的な加工方法をご紹介します。

・革の処理方法「なめし」

鞣し(なめし)とは、もともと動物の皮膚である皮を私たちがよく知っている革に変えるための工程です。皮はそのままの状態では腐敗したり水分が抜けて硬くなったりしてしまいます。そういった変化を防ぐため、なめしという工程を経て安定した革素材に変化させるのです。

なめしはいくつかの工程を経ながら皮のタンパク質となめし剤を結合させることで行われます。このなめし剤によってなめしの種類が変わり、主にタンニンなめしとクロムなめしがあります。

タンニンなめしとは植物の渋を利用したなめし方法です。主流はミモザの木から抽出したもので、革は茶褐色の仕上がりとなります。タンニンでなめした革は経年変化を楽しむことができます。

クロムなめしとは塩基性硫酸クロムという薬品を利用したなめし方法です。短期間で仕上げることができ、加工もしやすいです。タンニンなめしと異なり、経年変化しにくくなります。

タンニンなめしを行い他の加工をしていない状態の皮を「ヌメ革」と呼びます。ヌメ革はそのまま製品の素材として使うことができます。加工がないためナチュラルな風合いで、元の革のシワや血管、傷など、もともとの革のさまざまな表情が個性として楽しめるのが魅力のひとつです。また経年変化も起こるため、時間が経つほどに自分だけの革になっていきます。

なめしを行った後は、必要に応じて着色や加工を行います。

・どんな加工があるの?

革は、加工によってガラリと印象が変わります。以下で革のさまざまな加工をご紹介します。

・ブライドルレザー

タンニンでなめした革にロウ(ワックス)を浸透させた革です。もともとはイギリスで馬具用に作られたとても丈夫なものです。防水性や耐久性が高まり、独特のつやが出ます。手触りもなめらかになります。ブライドルレザーの表面にみられる白い粉は「ブルーム」と呼ばれ、レザーにしみこませたロウの成分が浮き出たものです。ブルームは使い込むうちにやがてなじんで消え、つやへと変化していきます。

・オイルレザー

タンニンでなめした革にたくさんのオイルをしみこませた革です。革につやが出て、手触りもしっとりとします。時間経過とともに色が濃く深くなりつやも増していき、革の経年変化が楽しめる仕上げです。革からオイルが抜けないよう、定期的なお手入れが必要になります。

・シュリンクレザー

熱や薬品で表面を収縮(シュリンク)させてシボという凹凸を作った革です。ボコボコとした独特の手触りを楽しめるとともに、表面の傷を目立ちにくくする効果があります。経年変化は起こりにくくなるので、新品に近い状態を長く保ちたい場合に向いているといえるでしょう。

・実は表面だけじゃない!

表面の質感が重視されがちな革素材ですが、実は表面以外にもこだわりの加工があるんです。

それは「コバ処理」です。

コバ処理とは、コバと呼ばれる革の側面・断面を仕上げる方法のことで、何種類かの方法があります。代表的なものが以下になります。

・生成り仕上げ

革の断面をやすりで整えるのみの、革の風合いを残した仕上げ方です。断面がそのまま見えてナチュラルな仕上がりになりますが、その分耐久性には欠けます。

・ヘリ返し

革の端を薄くし、折り返して縫い合わせる仕上げ方です。革の断面が見えなくなるので、色も均一でスッキリときれいな仕上がりになります。

・コバ塗り

断面に塗料を塗ったり、ニスでつや出しをしたりして仕上げます。コバの処理だけでなく、塗料をアクセントカラーとしてデザインに使うこともできます。

・切り目本磨き

コバの表面にやすりがけをして、布海苔や蜜蝋などを塗り布で磨き上げる方法です。なめらかで触り心地の良い仕上がりです。

当社の製作事例

当社の財布の製作事例をご紹介します。

・二つ折り札入れ

イタリアの老舗名門タンナーであるバダラッシカルロ社のプエブロレザーを使用した切り目コバ塗り仕様の財布です。

こだわりの素材と職人による丁寧な仕上げによって、高品質な製品を製作しております。

当社ではお客様のご要望をじっくりとお伺いし、とことん追求するものづくりで付加価値の高い製品の完成を目指しています。

長谷川製作所でオリジナルの財布を製作しませんか?

株式会社長谷川製作所は、100年以上の歴史を持つ皮革袋物専門メーカーです。世界各国の牛革、豚革、山羊革、鹿革、馬革など、様々な素材をご用意しております。お客様の作りたい商品のイメージを詳しくお伺いし、最適な選択をご提案いたします。老舗メーカーならではの品揃えで、どうぞ心ゆくまで財布製作をお楽しみください。

株式会社長谷川製作所ではお客様のオリジナルデザインの財布の製造を請け負う、OEMを承っております。また、デザインも担当するODMについても承ります。ご相談いただけましたら、二人三脚で製作をサポートいたします。製造に関するノウハウはお任せください。

詳細につきましては、お問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。

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