オリジナルベルトを考えよう。デザインごとの印象の違いや素材について解説
100年以上の歴史と実績を持つ皮革袋物専門メーカーでベルトを作りませんか?
こんにちは、株式会社長谷川製作所です。
「オリジナルのベルトを製作してみたい」「ベルトのデザインにはどんな違いがある?」
そんなあなたに向けて、今回は本革(レザー)ベルトのデザインごとの印象の違いや、素材や加工の詳細などを、皮革袋物専門メーカーの株式会社長谷川製作所が解説いたします!
デザインによるベルトの印象の違い
ベルトはさまざまな要素で印象が変化します。まずはオリジナルベルトを作るにあたっておさえておきたい、ベルトのデザインが与える印象の違いについて解説していきます。
ベルトの色
ベルトの第一印象を決めるのが本体の色です。ビジネスではフォーマルな印象を与える黒が定番となっており、人気があります。
茶色はビジネスでもカジュアルでも使用される万能な色です。黒よりも柔らかい印象を与えることができ、本革ベルトとしては素材の味を活かしやすい色でもあります。
赤など彩度の高い色はコーディネートのアクセントとして映えます。個性的な印象を与えたいときに使用したいベルトといえるでしょう。素材やデザインによってもイメージが大きく変わります。
バックルの形
金具であるバックルの形によっても、人に与える印象が変わってきます。
例えば、ビジネス用のベルトには四角形のバックルがよく使われます。これは、角ばったフォルムが身だしなみの整った印象を与えるからです。
対して、丸型のバックルには四角形よりも柔らかくカジュアルな印象があります。ほどよく曲線が使われていると優しい印象になり、どんなシーンにもなじみやすいベルトになります。
ベルトの幅
ベルトの幅(太さ)も印象を決める重要なポイントになります。幅が数ミリ変わるだけでイメージもガラリと変わります。
ビジネスシーン・フォーマルシーンで使用するのに適したベルトの幅は30〜35mmです。細すぎず太すぎず、安定した印象を与えることができるので、ベルトの幅に迷った時はこの範囲から選ぶとよいでしょう。
もっとラフでカジュアルな印象にしたい場合は幅をより太く、きれいめな印象にしたい場合はより細くするとイメージをチェンジすることができます。
ベルトの素材について
ベルトの素材もまた重要な要素のひとつです。今回はベルトの素材としてとても人気のある、本革について紹介していきます。
牛革
本革のなかでも代表的なものが牛革です。均一な繊維を持ち表面がなめらかで、革の中でも丈夫なため、ベルトによく使われています。牛革にはいくつか種類がありそれぞれ特徴があるため、以下でご紹介します。
牛革の種類
牛革は主に年齢によって種類が分けられます。
・ハラコ
出産前に死亡した胎児や生後間もない子牛の革を指します。柔らかく傷が少ないのが特徴です。市場に出回ることは非常に少なく希少な素材です。
・カーフスキン
生後6ヶ月以内の子牛の革を指し、希少価値の高い革です。非常になめらかな質感を持っており、肌触りも良いです。薄手で傷つきやすい繊細な革なのでお手入れが必要です。
・キップスキン
生後6ヶ月〜2年ほどの子牛の革です。こちらもきめ細かくなめらかな表面が特徴です。カーフスキンより厚手で耐久性があります。
・ステアハイド
生後3〜6ヶ月以内に去勢されて2年以上経った雄の成牛の革です。牛革の中でも供給量が多く人気があります。肉厚で厚みも均一であり、耐久性が高いのが特徴です。
・カウハイド
生後2年以上で出産経験のある雌の成牛の革です。ステアハイドよりも柔らかいですが、成牛なので耐久性があります。
・ブルハイド
去勢されていない生後3年以上の雄の成牛の革をブルハイドと呼びます。厚みがあり硬くて強靭な革質が特徴です。牛革の中でもっとも丈夫な種類です。
ベルトによく使われるのはステアハイドです。肉厚で耐久性が高く、供給量が多いため安定して生産しやすいです。
また、牛革は加工の種類が豊富な革であり、イメージによって風合いを変化させやすいため、その点でも人気があります。
牛革の加工
さまざまな加工ができる牛革ですが、加工の種類によってその印象はまったく異なるものになります。ここではベルトで使われる牛革の加工の一例をご紹介します。
・ヌメ革
植物の渋を使ってなめしという工程を行った革のことです。革は茶褐色で自然な印象に仕上がり、もともとの革が持っていたシワなどの表情を失うことなく感じ取れるのが特徴です。また、時間の経過とともに風合いが変化する経年変化も楽しめます。革らしいナチュラルな印象のベルトに仕上がるでしょう。
・ブライドルレザー
タンニンでなめした革にロウ(ワックス)を浸透させた革です。ブライドルレザーはもともとはイギリスで馬具用に作られたとても丈夫な革のため、ベルトの素材にも向いています。加工を施すことで防水性や耐久性が高まり、独特のつやが出て手触りもなめらかになります。ブライドルレザーの表面にみられる白い粉は「ブルーム」と呼ばれ、レザーにしみこませたロウの成分が浮き出たものです。ブルームは使い込むうちにやがてなじんで消え、つやへと変化していきます。高級感のある仕上がりになります。
・オイルレザー
タンニンでなめした革にオイルをたっぷりとしみこませた革です。革につやが出て、手触りもしっとりとします。時間経過とともに色が濃く深くなりつやも増していき、革の経年変化が楽しめる仕上げです。同じく経年変化が起こるデニムとよく合う、味わい深いベルトになります。
・シュリンクレザー
熱や薬品で表面を収縮(シュリンク)させてシボという凹凸を作った革です。ボコボコとした独特の手触りを楽しめるとともに、表面の傷を目立ちにくくする効果があります。経年変化は起こりにくくなるので、新品に近い状態を長く保ちたい場合に向いているといえるでしょう。カジュアルで洗練された印象を与えるベルトになるでしょう。
・エナメルレザー
パテントレザーとも呼ばれ、表面にエナメル塗装を施した革です。表面をコーティングするため、防水性や耐久性に優れます。つやつやとした光沢が華やかなため、パーティーシーンなどで活躍するでしょう。
コードバン
コードバンは馬のお尻の部分から作られる革です。繊維がきめ細かく光沢があります。耐久性が高く硬めの革ですが、時間が経つとともになじんできます。コードバンは美しいつやと素材の希少価値の高さから「革のダイヤモンド」と呼ばれています。コードバンで作られたベルトも人気があります。
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